糖化
投稿日:2013.11.13
加古川・高砂市のツトウ歯科医院です。ブログを見て頂き、ありがとうございます。
学生時代の授業では 虫歯になる過程を詳しく教わるが、糖尿病との関係はさりげなく
神戸大学付属病院に勤務時代は 実際に糖尿病患者さんの歯科治療をしてて、全身合併症の怖さを痛感
開業してからは 歯周病の炎症物質が
糖尿病を悪化するといわれます。
最近では 糖化についての話題
砂糖は原料別に分類しますとさとうきびからとった甘庶糖とさとうだいこんやビートからとったてん菜糖に大別できます。
製造方法により、一般的な白砂糖、三温糖、グラニュー糖や黒砂糖などが作られます。
〇〇は糖分が少ないとか△△は体を冷やすとかいわれていますが、どれも糖分には違いありません。
人間は、ごはんやパンやめん類など炭水化物、お菓子やジュースといった糖質をブドウ糖に分解し、エネルギーとして利用することによって生命を維持しています。使いきれなかったブドウ糖は、グリコーゲン(肝臓)、脂肪(脂肪細胞)に変換して、いざという時のエネルギー源になるように畜えておきます。
糖質の主な種類 (1) 単糖類 それ以上に分解できない最小単位
ブドウ糖、
ガラクトース、果物に含まれる
果糖がある。
(2) 二糖類 単糖類が二個結合したもの
組み合わせによって庶糖、麦芽糖,乳糖があります。
砂糖の主成分
分解される過程が短いので体内には入るとすぐに血糖が上がり、すぐに下がってしまいます。
麦芽や水あめなどに含まれます。
母乳や牛乳に含まれます。
(3) 多糖類
ごはんやパンに含まれる炭水化物
酵素によって分解されできるものなので血糖値はじわじわ上がっていきます。
糖化について簡単な説明 私たちの体は ほとんどがたんぱく質でできています。
たんぱく質には、体内に入ってきた糖と結びつきやすい性質があります。
口から
過剰に摂取した炭水化物や甘いものなどの糖質が血液中に多い状態になりますとたんぱく質と結合して生じる老化促進物AGEがたまっていきます。
それによって体を構成する組織や血管がもろくなっていくのです。体温の熱が関与することから「体がコゲる老化」ともいわれます。
もう一つ、細胞の老化を引きおこす酸化は「体がサビる老化」です。
早期段階の糖尿病のみつける指標 食後一時間の血糖値の上がり方で糖化リスクがわかります。
一般の健康診断で広く行われているのは、空腹時血糖値の測定です。
2010年の日本内科学会雑誌第99巻9号によりますと、糖尿になる人は、病気が発症する5年位前から食後血糖値が上昇し始めます。
「糖尿病の発症リスクを早期に発見するには、食後の血糖値をチェックしなければならない」というのは、もはや世界の医療の常識なのです。誰でも食後の血糖値が上がりますが、糖化が進んでいる人や糖尿病リスクがある人は、上がり方が全く違います。
インスリンがすぐには分泌されず、食後血糖値が上がったまま、しばらく下がらないという特徴的傾向が示します。食後一時間の時点で血糖値が150を超えていたらちょっとリスキー!200を超えていたらかなりまずいですよ!
糖尿病の人の寿命は、ふつうの人よりも10年短い!
糖化が進むと食後血糖値が下がりません
(正常の場合)
血糖の上昇とともにタイミングよくインスリンが分泌され、血糖値はすぐに正常にもでります。
(糖化リスクにより食後高血糖になる場合)
食後に血糖が上昇しても、インスリンがすぐには分泌されない。
そのため、血糖値が上がったまましがらくの間下がりません。
2013年 9月19日 読売新聞の記事よりますと
「厚生労働省は、患者が増加している糖尿病の対策に本腰を入れる」との事
厚労省
メタボ検診受診率↑目指す
2025年度
糖尿病患者 1500万人(推定)
厚労省 500万人抑制
医療費 1.9兆円削減
糖尿病になぜなる 食べ過ぎ+運動不足 糖尿病にならないためには 食事と運動
1、 糖分の摂りすぎに注意するのはもちろんですが、なるべく低G1の食べ物を摂るようにするといいでしょう。穀物 | 野菜 | 豆類 | 乳製品 | 果物 |
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麦おかゆ(玄米) | 玉ねぎキャベツトマト | 大豆豆腐納豆 | チーズバター牛乳 | メロンリンゴ桃 |
2、 食品を食べる順番の工夫 ごはんを先に食べるのではなく植物繊維を先に食べると糖質の吸収がゆるやかになり、血糖値の急上昇を抑えれることになります。
(イ) 野菜やサラダ(ロ)肉や魚などのたんぱく質(ハ)ごはんやパンなど炭水化物の順に食べるようにするといいでしょう。
ひと口、30回以上しっかりかむ習慣で、最低20分かけてゆっくり食べましょう。
3、 緑の野菜にはカリウムが豊富に含まれていて、糖尿病の発症を抑える効果があります。 ゴボウ、ニンジンなどの根菜類。ホウレン草、キャベツなどの葉菜類。トマト、ピーマンなどの果菜類など様々な野菜があります。
葉菜類を中心とした緑色した野菜がおすすめです。厚生労働省が推奨している一日の必要量は350gで、だいたい両手一杯分ほどの量です。
4、 糖化した食品を摂りすぎない方がいい なるべく加工していない食品を選ぶとともに、なるべく熱を加えすぎない調理法を選ぶようにする。
ゆでたり煮込んだりするよりも、油で揚げたり直接焼いたりする方がAGE量は高くなります。
5、 塩分が糖化を悪化させます。 6、 日本茶に含まれるカテキンに抗糖化作用があります。 ドクダミ茶、はま茶、柿の葉茶など
7、 喫煙者のAGE血中濃度は、お酒をのむ人よりもはるかに高値を示します。 8、 食後一時間に体を動かす。
基本の目安は「15分ウォーク」+「ハーフスクワット20回」です。
おまけ① 三温糖は体に良い???
精製糖製造工程の中で、一番目、二番目といった 早い段階でできるものほど純度の高いお砂糖になり、もうこれ以上は砂糖ができないという最終段階にできるのが三温糖などの色のついたものなのです。
その色は、結晶缶での加熱を繰り返したために糖が分解してついたものなのです。
また、最終段階でできるものなので、糖液に微量に残った灰分(ミネラル分)を
どうしても一緒にすくってしまします。
そのため、成分表上は灰分の値が他の精製糖と比べて高くなるのですが、100%中0.01%と0.22%というものであり大きな意味はないと思われます。
おまけ② 強調表示について
ノンカロリー、カロリーゼロ 食品100g当たり5kcal未満
カロリーオフ 飲料水は100ml当たり20kcal以下
食品は100g当たり40kcal未満
糖質ゼロ 飲料水は100ml当たり糖質0.5g未満(カロリーとは無関係)
無糖、ノンシュガー、シュガーレス 飲料水100ml当たり糖類(単糖類+二糖類)が0.5g未満
身体に吸収されない人工甘味料 キシリトール、アスパラテーム、ソルビトールなど