院長ブログ

薬局に薬がない状態が続いています。(約3800品目)

投稿日:2024.06.29
加古川・高砂市のツトウ歯科医院です。ブログを見て頂き、ありがとうございます。

ツトウ歯科は院内処方なので、抗生物質(サワシリン)と鎮痛剤(カロナール・ロキソニン)の入手困難であり、通常の麻酔薬、止血薬(スポンゼル)に関しても苦労しています。薬不足のきっかけは、相次いで発覚したジェネリック医薬品メーカーの品質不正問題です。薬の生産が止まり、供給が不安定になり、その後も薬不足は解消されていません。

6月18日 NHKクローズアップ現代から引用

今どんな薬が不足しているのか?
・解熱鎮痛剤(アセトアミノフェン・ロキソプロフェン)
・咳止め(デキストロメトルファン)
・局所麻酔(L-カルボシステイン)
・糖尿(メトルホルミン)
・抗菌薬(セフジトレンピボキシル・アモキシシリン)

なぜ未だに薬不足が続いているのでしょうか?

中堅(800人)の高田製薬の去痰薬の場合
この工場では去痰薬以外にも89品目を作っています。去痰薬を増産しようとすると、他の薬の生産を減らさざるを得ません。設備投資して生産ラインを増やすには、お金の関係があるのです。去痰薬はどれだけ作っても利益が出にくい薬だからです。夜勤対応など追加勤務となるが、人手頼みにも限度がある。利益の出にくい薬価の仕組みが変わらなければ、状況は改善しないとメーカーは主張します。

なぜ安定供給が難しくなるぐらい薬価が低いのか?

国が医療費の負担を減らしたいだけではなく、製薬会社自身の動きも関係しています。同じような効果を持つ薬を複数の会社(A・B・C)が作る時、他社の間で価格競争が起きます。この競争が過熱しますと、取引価格が大幅に下がります。そうなると、それに伴って薬価も下がります。

この過度の価格競争を防ぐ手立てはないのでしょうか?

①価格のみの話になっているが、量と価格を一緒にして契約する仕組み
②不正背景は品質、製造問題、技術力がない問題があるので、国は業界再編を検討しているが、時間がかかる。
③自給率。ある薬の安定供給に向けた国家的プロジェクトが始まっている。

Meiji Seika

30年前に撤退した、ペニシリン系抗菌薬の材料を国内で生産復活させようとする取り組み。きっかけは5年前に起きた。別の抗菌薬を生産する会社が海外から原料輸入できになった。一部の病院で手術を延期せざるを得ないケースが発生しました。他国の事情でその供給が閉ざされることが、どんなに恐ろしい結果を招くかということを目の当たりにしました。この会社では残されていた古い設備を活用し、来年度、抗菌薬の材料の国内生産再開を目指しています。問題はコストです。国内産の原料は中国産に比べコストは約5~8倍膨らむとみられています。

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