研究者の日本離れ加速
投稿日:2021.10.31
加古川・高砂市のツトウ歯科医院です。ブログを見て頂き、ありがとうございます。
ノーベル賞を受賞した真鍋先生の発言内容です。
なぜアメリカ国籍に変更した?
日本の人々はいつもお互いのことを気にしている。調和を重んじる関係性を築くから、日本人が「はい」という時、必ずしも「はい」を意味するわけではなく「いいえ」を意味する場合がある。他の人を傷つけたくないから気に障るようなことをしたくない。
日本に帰らない理由
アメリカでは好きなことができる。周囲からどう感じているかあまり気にしない。私は協調しながら生きることができない。それが日本に帰りたくない理由の一つ
増田直樹(ニューヨーク州立大学バッファロー校教授)の話
東大大学院数理情報学専攻准教授。今のままでは研究に没頭できない。海外の大学に就活(米英80校に応募)現在に至る。研究関係良く、しっかり研究できる。子供の教育とか医療とか給料も満足いくもので、頑張ってイギリス、アメリカに行ってよかった。
東大合格1位の開成高校からも頭脳流出
海外大学合格者:2019年13人、2020年36人、2021年28人
現役東大生に聞く
理学部
大学院終わったら海外に行って一度は研究したいなと思っている。国際的な場での研究経験が大事。
薬学部
自分の研究ができるところで研究したい。海外でも全然いい。
教育学部
予算が少なく博士への興味関心が低い。日本でも頑張れる研究者が増えるいい環境になってほしい。
文化界では
メイクアップアーティストのカズ・ヒロ氏(52歳)
アカデミー賞二度受賞。日本で一番になっても世界に比べたらたいしたことないから海外に出るべき。日本人は性格的に敷かれたレールを生きるのは上手いがそこから出るのがなかなかできない。周囲の目を気にして行動する人が多いのが問題。自分が大事と思って進んでいかないと。
スポーツ界では
あるドラフト1位指名選手は夢はメジャー。最終的な目標はメジャーリーグで、しっかり日本で活躍して大谷、ダルビッシュの後を追いかけていければいいなと思う。ここ数年、強豪校から日本の大学に行かず米国の大学を希望する子が多くなった。「1年生のくせに生意気だ」のような発言は海外で一切耳にすることなく私生活も上下関係はない。
頭脳流出の原因①協調性重視される日本社会
松本杏奈(18歳)徳島県私立高卒でスタンフォード大学在学中。
2021年世界大学ランキング
1位 ハーバード大学
2位 マサチューセッツ工科大学
3位 スタンフォード大学(ノーベル賞受賞者64人)
73位 東京大学
125位 京都大学
日本の学校教育に合わせることができず、アメリカの方が自分のキャラに合っていると思った。(協調しながら生きることができない)
初めて研究室に入った時ピンク色の髪の毛について怒られるかと思ったら上手のレインボーの人がいた。
見た目に対して誰も何も言ってこないのは一番気持ち良い。教授に対して自分からズカズカ行くことが君らしくていいよねと言われる環境、同調圧力がなくていいなと思った。
頭脳流出の原因②
教授【教員】
准教授【教員】
助教授【教員】
ポストドクター
博士【学生】
増えるポストドクター過酷な研究環境
2018年15590人平均年齢37.5歳
2015年平均年齢36.3歳
次の年に大学教員や研究開発職につけた人は13%と非常に少ない。非正規のままポストドクターを続ける不安定な状況。
Aさんの実際の研究生活は?
国立大学博士課程卒業後、新規開発薬の副作用などの研究。ポストドクター2年目で年収400万円強。大学院時代の奨学金を返済しながら生活。平均勤務時間、平日12時間、土日6時間、ほぼ休みなし。培養細胞やマウスは生き物なので休めない。今後は国内企業に就職予定で研究は続けない。
今後日本はどうすれば?
金銭的な待遇面の改善や仕事内容などの制度改革が必要。国際基準にしないと日本で研究を続けるメリットがなくなる。
以上、羽鳥慎一モーニングショー10月15日より引用
また医療界の現状についてそこまで言って委員会7月25日番組の数名の意見に同感しました。
笠井信輔(フリーアナウンサー)
80年代90年代の基礎研究が実ってノーベル賞を取っている。90年代の東大医学部卒業生の2割は基礎研究に進んだが今は一人も進まない年度もある。なぜかと言うと研修医療制度ができて研修医に行くことそれだけでお金をもらえる。でも基礎研究に行く人は授業料を払う。全然立場が違う。基礎に行くと生活が苦しくなる儲からない。
大野裕之(日本チャップリン協会会長)
選択と集中をやめる。日本は平時で強い医療だったのにコロナで脆弱になっている。感染症を研究する医学の人が少なくなった。そこに進んでも儲からない。そこへの予算が無駄、削減されているのが原因。IPSに対して巨額の予算だったのに、密接なES細胞に対し予算がつかなくなっている。再生医学の先生の中では大変な問題となっている。
森田豊(医師・ジャーナリスト)
基礎研究と臨床研究で科学研究費を申請していたが、お金がおりるのは目先に研究結果が出てお金になるものしか出ない。ノーベル賞をとるような研究、5年10年後を考えて予算をつけてくれない。IPSが行けると思ったらESはずっと研究費が少なくなる。
丸田佳奈(産婦人科医・タレント)
日本では研究者と言うとお金儲けでなくて変わっている人というイメージがある。研究に対する社会の距離感はものすごく遠い。アメリカで私は研究者と言うとかっこいいと言われる。研究に対する予算は国からも重要だがメインはどこの国も企業なのです。企業がどれだけ負担できるか企業も日本における研究価値の低さ、社会的価値の低さであまり投資しようとしない。言ってみれば博打に近い。でもそこにかけていかないと将来日本の研究が発展しない。アメリカでは院生は給料をもらって院生ができる。研究設備も大学から与えられる。雑務がなく研究に没頭できる。日本では大学職員も授業やらされたり雑務やらされたりバイトしながら稼ぎながら自分でやっていかなければならない。結婚できないとの話も聞く。