君たちはどう生きるか
投稿日:2018.09.29
加古川・高砂市のツトウ歯科医院です。ブログを見て頂き、ありがとうございます。
作者の吉野源三郎さんは生涯を通じて反戦の思想家でした。
日中戦争に突入して軍国主義が日に日に深刻化し、言論への弾圧も強まっていた時代でした。
表向きは児童書ですが、世の中の風潮に流されないで、
自分の意思・考えをしっかり持つ
重要さを
子供達に根付かせようとしていた。
この辺りが今の時代にも響くのでしょう。
明治学院大学の高橋源一郎教授によると、あの本が出た時と現在が同じような状態になっている。
国が一番大事で個人の自由よりも共同体の秩序の方が大事。
今、世界中で見えている大きな動きというのは国ファースト、宗教ファースト、特定のなにものかにすべてを集中してそれ以外を認めない。
そこで一番ないがしろにされるのは個人。
そういうものに対して立ち向かうのは、やっぱり
物を考えるしかないというのが、この本の結論でもあるわけです。
世界一受けたい授業(29年1月27日)の番組を抜粋してます。
1.クラスメートの家を訪ねると浦川君は幼い兄弟の面倒を見ながら、家の手伝いをしていました。
浦川君は働いている。僕だったら逃げ出しちゃう。
始めて貧富の差を知ったコペル君へのお子さんのメッセージ
人間の
本当の値打ちは着物や家や食べ物にあるわけじゃない。
豪華な邸に住んでみたいところで
馬鹿な奴は馬鹿な奴。
自分達の幸福ばかり念頭において生きて行くとしたら、それは
間違ったこと。
2.16世紀のヨーロッパでは天動説が常識でした。
コペルニクスは自らの信念を貫いて自分の考え・地動説を主張し、後に認められました。
周りの人にどれだけ間違っていると言われても、
自分の考えを信じ抜ける立派な人間に僕もなってみたい。
おじさんのメッセージ
教えられた通りに生きて行こうとするならば、いつまでたっても
一人前の人間になれない。つまり、
自分が感じたこと、自分の心が動かされたこと、それを大切にして、それに従って生きるべきだ。
3.上級生がガッチンに目をつけ殴りに来るという。
みんなでガッチンを守ろうと約束した。
しかし、コペル君は体が動かず、一人だけ約束を守れず仲間を裏切ってしまった。
おじさんのメッセージ
人間は
自分で自分を決定する力を持っている。だから
誤りを
犯すこともある。だから
誤りから
立ち直ることもできる。
仲間を裏切ってしまったコペル君のだした答えは、ちゃんと謝らなくちゃ。
約束を守れなくて本当にごめん。
アドバイスで謝ることができた。
もう一つのアドバイス
一度、考えるのをやめてごらんよ。
あの日からずっとずっと後悔ばかり押し寄せて一歩も身動きが取れない。
君がしてしまった事をいくら思い返したってそれは君に変えられることじゃない。
だったら一度考えるのやめてごらん。
変えられないことを考えるのをやめれば、いま自分がしなければならないことにまっすぐ向かっていける。
つまり、すぎてしまった
過去のことをくよくよ考えるのをやめ、これからどう生きるべきか
未来のことを考えるべき。
おじさんのメッセージ
自分が過っていた場合、それを
認め、そのために
苦しむことは
人間だけができること。
自分の過ちを
認めることは
つらい。
しかし、
過ちを辛く感じることの中に
人間の立派さもある。
4.君はある大きなものを日々生み出している、それは何だと思う?
この問いに対するおじさんの答えは最後まで明かされていない。
小説の最後にコペル君は
自分が生み出せるものに気づいていた。
コペル君自身が生み出せるもの…
いい人間 おじさんの言うように僕は
消費専門家で何一つ
生産していません。
しかし僕は
いい人間になることはできます。
自分が
いい人間になって
いい人間を
一人この世に生み出すことは僕にもできるのです。そのつもりになれば
これ以上のものを
生み出せる人間にだってなれると思います。
29年1月19日ビーパップ!ハイヒール
哲学って難しい、役に立たないとよく聞きますよね。しかし、先行きの見えない混迷の現代社会だからこそ哲学者たちの言葉が心に響きます。
哲学=生きる指針
1.夢と現実の選択を迫られたことはないだろうか。
そんな時に知っておくといい哲学
海のほか何も見えない時に陸地がないと考えるのは決して優れた探検家ではない フランシス・ベーコン
世界で初めて
経験の大切さを説いた。
それまでは自分の思い込みだけで議論し、結論や真理を求めた。
ベーコンは、言葉でいくら議論をしたところで本当の答えには辿りつけない。
観察と実験、つまり経験があってこそ、本当の事実や結論を出せる。
物事はやってみないとわからない。そして、経験によって得られた知識は確かなものとして自分の力になる。 彼の考えは
知は力なりという言葉でよく知られています。
2.
人間は自由なものとして生まれた。しかし、至る所で鎖に繋がれている。 ジャン=ジャック・ルソー 17世紀初、王や貴族が国家を支配し強権を振るっていた時代です。
本来、人間は自由なはず。しかし、社会を営むうえで不自由を強いられていると考えた。ルソーのこの哲学は、当時の鎖に繋がれていた民衆達に
自由を求める勇気を与え、後に
フランス革命を起こすことになるのです。
現代人が抱える悩み━━━━━気持ちが楽になる哲学の教え
1.ずっと旦那とまともな会話がないんです。旦那のことは誰よりも私が一番理解しているはずなんですが…
家族との関係に悩んでいるあなたにはこの言葉を贈りましょう。
汝自身を知れ ソクラテス 「自分のことは自分が一番よくわかってますよ」
「いや、あなたは自分のことも夫のことも何でも分かっていると思い込んでいるだけなのだ」
紀元前5世紀頃、古代ギリシャ
ソクラテスは世間で賢人たちに聞いて回った。
「善とは何ですか」
「善とはみんなの幸せのことだよ」
「では、幸せとは何ですか」
「…」
「あなたは知らないのに、今まで偉そうに語っていたんですね」
彼は知ったかぶりをする人よりも無知であることを自覚している自分の方がより賢くなる可能性があると気がついた。
無知の知 怒らずに夫の考えをじっくり聞いてみなさい!
そこから対話が始まり、すれちがいの根本が見えてくるはずだ!
2.実は学校で浮いてるんです。
面白い話もできないし、みんなと趣味も合わないし孤独です。
我思う 故に 我あり デカルト 世の中のあらゆるものを疑った。
目の前の現実すら夢ではないかと疑い始めた。
ひとつだけ絶対に疑えないものがある。
今、全てを疑っている自分だ。
たとえ、全部が夢だったとしても、夢じゃないかと疑っている自分がいることだけは疑えない。
君は今、仲間に馴染めないで苦しんでいる。
でも自分の存在だけは絶対だと思えば何も恐れることはないだろう。
だから心に
自分の物差しを持ちなさい。
いちいち人の目や他人の価値観にとらわれているのではなく、もっと自信を持って自分を出せばよい!
3.彼女に振られて以来、幸せそうなやつを見ると腹が立つんです。
可愛がっていた猫も懐いてくれなくて、なんで僕だけ不幸なんでしょう。
幸福になろうと決めない限り、絶対に幸福になれない アラン 幸福だから笑うのではなく、笑うから幸福なのだ!
実際、スポーツの世界でも勝ち続けるチームにはムードメーカーが多い。
幸せの近道は行動を起こすことですぞ!
4.実は、そこそこ儲かってるんです。でもいくら稼いでも何か足りない気がして、もっとお金持ちになりたいんです。
富は海水に似ている。飲めば飲むほど喉が渇く ショーペンハウアー 人はどこまで行っても満足の得られない人生を生きているのだ。
お金の苦しみは一生続くのだ。
今の状態で満足すべきなんだよ。
人の一生は苦痛と退屈しかない。 「健康」「若さ」「自由」という大きな幸福は失ってみないと気づかないのが人間だと説いた。
29年9月21日ビーパップ!ハイヒール 一流の壁
言葉は使い方ひとつで人の印象が大きく変わるのだ!
1.「こちらの席です」→「どうも
すみません」
感謝する時も謝罪する時も口癖のように「
すみません」
便利な言葉であるが、どこか間が抜けた印象を受ける。
「こちらの席です」→「
おそれいります」
私はあなたに何かしてもらうほどの身分ではないというニュアンスが強く含まれて、より
謙虚な印象を与えます。
2.先日、旅行に行きましてね、これどうぞ、
つまらないものですから…
心を込めて買った品をつまらないと言ってしまうのはどこか
卑屈に感じられる。
「
心ばかりの品です」と手渡すとどうでしょうか。
ちょっと心の一部を表しただけで品は大したことありませんという意味です。
品物の背後に感謝や有効の気持ちが、感じられると何とも
上品な印象を受けるはずですね。
3.「こら、初歩的なミスを」→「
すいませんでした」軽すぎる。「
申し訳ありません」ありきたりすぎる。
「
弁解の余地もございません」
真摯に反省を伝えられる表現。
全く言い訳することができないほど、自分の非を認め反省している。
4.「○○○でしょう」→「
なるほど」の相槌は二流。
室町時代から使われた俗語で「なるほど」の「べき」が省略された。
あなたの言うことが理屈に合っているか確かめるという少し意地悪な表現。
「
仰るとおりです」
相手の話を吟味した上で納得したというニュアンスがあり、さりげなく相手を立てる言葉なのです。
5.上司からの指示に「
了解しました」(丁寧語)
同僚や目下に使う言葉で目上の人に使うのは失礼にあたる。
「
承知しました」(謙譲語)
自らがへりくだり、目上の人に使っても失礼にならない。
「
拝承しました」
もう一段階上の表現で謹んで承けること。