院長ブログ

「読み聞かせ」は子供の脳を刺激する

投稿日:2017.10.29
加古川・高砂市のツトウ歯科医院です。ブログを見て頂き、ありがとうございます。

若者の読書離れは止まらない
全国大学生活協同組合連合会の調査(2016年発表)
1日の平均読書時間は28.8分
1日のスマートフォンの平均利用時間は155.9分
自分の子供も勉強以外の本を読まないのは私の責任でもあります。
子供は親が楽しんでやっていることをしたくなるものです。
親が楽しそうに本を読む後ろ姿を子供に見せていなかった…
女性セブン(2016年4/28)から瀧靖之教授(東北大学加齢医学研究所)と肥田美代子(文字・活字文化推進機構理事長)さんのコメントを抜粋しました。

子供は読み聞かせで感情の動きを学ぶ

瀧教授によると子供の脳は生まれた直後から8歳前後をピークにして、猛烈なスピードで発達しています。特に1~2歳の乳幼児は言葉を発音できませんが、実は言葉に対する理解が脳内で着々と進んでいます。この段階で本を読み聞かせて子供の脳を刺激すると、言語の理解力の発達にすごくプラスになります。
また、読み聞かせは脳内の言語に関する領域だけではなく、聴覚を担う聴覚野や視覚を担う視覚野など、脳内の様々な領域を刺激します。
言語機能の発達だけではなく、読み聞かせによって音を学んだり、絵と文章から自分なりに頭の中で想像を巡らせたり、親の読み方や声の調子から感情の動きを学ぶこともあります。
こうした全てが子供の脳の成長につながります。
さらには、絵本などで物語を読み聞かせることで、脳の側頭葉の後部にある共感性と関わる部分が発達します。
登場人物の悲しい気持ちや、嬉しい気持ちを理解したり、登場人物の立場になって物を考えたことで共感力が身に付きます。
これは学校や社会で他人とコミュニケーションをする際に必要となる大切な能力です。

SNS時代だからこそアナログな経験が必要

私が小さい頃、わからない表現があったら親に聞いて、そこでやり取りをして物事を覚えたものです。学生の頃、豆単辞書に赤線を引いて英単語を覚えたものです。
子供を見ていると電子辞書やネットで検索しています。
ネット時代に紙の本なんて時代遅れなのでしょうか。
デジタルで便利になった分、子供の言葉によるコミュニケーション能力が貧困になったと肥田さんは指摘しています。
短文SNSの一行情報だけで納得していると読解力が育たず、物事の全体像や裏側にある複雑な事情を把握できなくなる恐れがあります。
幼い頃から長い文章を読む習慣は大切なのです。

予備校講師の林先生は子供の頃から親の本棚の書物を片っ端から読み漁り、知識を得たことに感謝していると、テレビで言われていました。
教育論はブログ(1)を参照してください。
滝教授はハイテク時代にこそ「アナログ」な経験が必要と指摘しています。
スマホは一人遊びで完結するため、コミュニケーションや社会性の発達に向いていません。
デジタルは全てバーチャルだけど、紙の本には厚みや重さといったリアルな体験があります。それ故に読み終えた頃には、これだけ読んだという達成感が得られ、自信にもつながるものなのです。

本が育む好奇心が人生を変える

滝教授の研究室には何と16万人のMRI画像を所有しており、新たな発見を公表しています。
「賢い子」を育てるには「好奇心」が重要で、その好奇心をしっかり伸ばすにはコツがあるというのですよ。
好奇心をもって何かを突き詰めるほど脳の可塑性(自らを変化・成長させる力)が高まり、他の分野においても脳を成長させやすくなる。
男女を問わず3~5歳のうちに図鑑を奨めています。
文字情報だけではなく、写真やイラストも豊富な図鑑は子供の脳の様々な部分を刺激し、「なぜ?」「どうなっているの?」という好奇心を育みます。
子供にとって未知の世界が広がる図鑑は好奇心の源となり、脳に大きな成長をもたらします。
さらに特筆すべきことがあります。
幼い頃から旺盛な好奇心を身につけていれば、高齢になってからの認知症予防にも役立つというのです。歳をとってから脳が萎縮しづらくハイレベルな脳の機能が保たれやすいというのです。
子育て中のお父さんお母さん!まずは親のあなたから本を楽しそうに読む後ろ姿を子供に見せてみませんか。

雨上がりAさんの話(10/17 ABC放送)

本が苦手なあなたに…簡単!!読書テクニック
③そもそも本を読む習慣がない!
あるお母さんの実例
子供が出来て絵本を読み聞かせするようになった
絵本も意外と大人でも染みる
良いことを書いてあると思って他にも読んでみようかな
絵本の読み聞かせで本に対する意識に変化
文字が少ないので読みやすかった
子供向けなので話も面白かった
一週間、絵本だけを読んでみた
読んでいるうちに苦手意識が減っていった
絵本を一週間読み続ける
本の世界にどんどん興味が湧いてきて
絵本を読み続けるという簡単なことで
習慣はガラッと変わるのだとびっくりしました

雨上がりAさんの話(9/19 ABC放送)

教科別遺伝(才能)の影響
国語50%
社会40%
理科40%
算数30%
諦めてはいけない!学力における遺伝が占める割合はせいぜい50%
熱心に教育をするかしないかの違いが大きい

Qさま!!読書の秋だ!!(10/9 ABC放送)

東大生&京大生が選ぶすごい本BEST30

1.こころ 夏目漱石
エゴイズムに悩む「先生」の心を通して生の孤独感を描いた傑作

2.源氏物語 紫式部
平安時代を代表する長編小説で文学作品としても非常に優れている。

3.星の王子さま サン・テグジュペリ
「大切なものは目に見えない」世界中で愛される文学作品

4.羅生門 芥川龍之介
追い詰められた人間のエゴイズムを書く傑作短編

5.ごんぎつね 新美南吉
善意のすれ違いから悲しい結末を迎える童話作品

6.ノルウェーの森 村上春樹
様々な出会いと別れを書く長編恋愛小説

7.山月記 中島敦
「正しい生き方とは何か」を学ぶ道徳的な教材として評価

8.人間失格 太宰治
社会に適応できず破滅する男から「人間の存在」の本質を問う傑作

9.論語 孔子
中国の思想家・孔子の言行録

10.走れメロス 太宰治
人間の信頼と友情の美しさを書いた

11.アンネの日記 アンネ・フランク
第二次世界大戦中、ユダヤ人少女が綴った日記

12.坊ちゃん 夏目漱石
正統派の江戸っ子教師の痛快な活躍ぶりをかいた傑作

13.蟹工船 小林多喜二
日本の資本主義の急発展に警鐘を鳴らした作品

14.徒然草 吉田兼好
鎌倉時代の執筆で「枕草子」「方丈記」と合わせて日本三大随筆とされる

15.車輪の下 ベルマン・ヘッセ
弱者に対する冷たい社会に作者が絶望と怒りを込めた作品

16.レ・ミゼラブル ヴィクトル・ユーゴー

17・変身 フランツ・カフカ
虫に変身した主人公を通して人間の孤独と不安を描いた

18.舞姫 森 鴎外
作者の体験がもとになっているのが面白い

19.スーホの白い馬 民話
少年と馬の絆を書いたモンゴルの民話

20.老人と海 ヘミングウェイ
ノーベル文学賞受賞作家ヘミングウェイの代表作

21.吾輩は猫である 夏目漱石
猫の目を通して人間社会を風刺した作品

22.二十四の瞳 壺井栄
教師と教え子の心の交流を描く

23.伊豆の踊子 川端康成
青年と踊り子との出会いと別れを描いた

24.細雪 谷崎潤一郎
4姉妹の華やかな暮らしぶりを描いた

25.罪と罰 ドストエフスキー
人間回復への願望を訴えた

26.資本論 マルクス・エンゲルス
資本主義経済の仕組みを明らかにした本

27.枕草子 清少納言
日本最古のエッセイ

28.火垂るの墓 野坂昭如
戦争体験が元となった1967年の直木賞受賞作品

29.雪国 川端康成
島村と殉子の純粋でひたむきな愛

30.銀河鉄道の夜 宮沢賢治
人のために生きる幸せを学ぶ

新潮文庫 累計発行部数ランキング
1位 こころ 727万2500部
2位 人間失格 690万5000部
3位 老人と海 495万5000部
4位 坊ちゃん 431万5000部
5位 異邦人(カミュ1963年) 416万3000部

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