院長ブログ

医は仁術

投稿日:2014.05.08
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医の原点は江戸にあった!
新発見!「杉田玄白の直筆の漢詩」「日本最古の解剖原図」世界初公開!


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なぜ突然、基準値変更が持ち上がったのか

毎日放送ラジオのありがとう浜村淳、こんちわコンちゃんが週刊ポスト(5月2回号)を紹介、関西テレビのとくダネ、さらには週刊現代(5/10・17)にも取り上げられていました。

現在定められている健康基準値は「病人」を量産する厳しい数値であります。最近になって「健康な人」を増やす新基準が、持ち上がりました。

日本人間ドック学会と健康保険組合連合会が立ち上げた共同研究事業によりますと、約150万人のなかから国際的に認められた基準を使って約34万人の健康な人を抽出。そこからさらに厳しい基準で異常な人を除外していき、最終的に約15000人の超健康な人を選び出す。その個々の検査値の分布を分析することで、基準値の範囲を求めたという。過去にこれほど膨大なデータを解析したことがなく、母数が多いことから、男女別、年齢別の策定もでき、信頼性は高い。

高血圧やLDLは欧米基準にかなり近くなりました。

グラフ


新基準が採用されますと

高血圧異常
   2474万人→660万人
LDL悪玉コレステロール異常
   4539万人→378万人

患者側の立場からみますと
今までカネを払って薬を飲まされていたのは何だったんだ。
いったい何が正しい基準なのか、どこまでが健康でどこからが病気なのか分からなくなり、不安に駆られてしまいます。

製薬業界が自社の製品を売りさばくのに都合のいいデータを作り出す捏造の報道がありました。大学病院時代をふりかえりますと、最新の医学的知識などを持ち合わせていない医者は、製薬会社の言うことを鵜呑みにしてしまいがちです。

厚労省にとっては
急増する医療費を抑えることは最大の課題であります。

生活習慣病は自覚症状が薄いので治療が遅れると手遅れになる場合もありますから、人間ドック学会の数字は将来の健康を約束するものではありません。従来のように厳しく見積もられますと病気の一歩手前のグレーゾーンの人にも警告を与えられますから、病気予防の視点からは良いことと考えられます。

診療所や往診先でよく遭遇することがあります。
抗生物質を処方する際、多種多量の薬(多い人では15種類も)を飲んでいて、一緒に服用していいかと尋ねられます。
こわいのは、薬同士の相互作用(化学反応)で、薬の種類が増えるほど副作用の危険性が増すということを認識して下さい。



神戸大学付属院、歯科口腔外科に勤務していた頃(1980年代)の思い出

歯科口腔外科領域の化学療法においては、東海大学の佐々木教授が権力者でありました。神戸大学もそれなりに名が通っていたと自負しております。
製薬会社の新薬開発には9~17年もの長い月日をかけて基礎研究、非臨床試験(マウスなどを対象にした試験)そして臨床試験(第I相は健康な成人を対象、第ⅡⅢ相では実際の患者さんで効果と安全性を確める)を経て、国の承認を得るのです。
その臨床試験の段階で、塩野義製薬、フジサワ製薬、富山科学など複数の製薬会社が神戸大学に依頼してきてました。私は感染症のグループに所属しておりましたので、当時の抗生物質の開発に関わっておりました。上司が開業なので退職していきましたので3年間位は現役のリーダーを努めていました。
MIC(最小発育阻止濃度のことで数値が低い程、薬の効果あり)、組織内濃度(歯の周辺の歯肉や骨への浸透度)、血清内濃度、抗生物質の有効性や副作用の有無など総合的評価を学会発表や紙上発表しました。

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なぜ薬が効きにくくなるのでしょう

新しい抗生物質が使用(大量・長期間)されると、最近は薬剤に対して抵抗性(耐性)を持ち効きにくくなってきます。
細菌は外来性の遺伝子を取り込む仕組みが存在し、これによって同種または異種の細菌同士で、遺伝子の一部(耐性プラスミド)のやりとりが行われています。

接合伝達

線毛とよばれる細胞表面の繊維状器官によって、他の最近にプラスミドを伝達

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形質導入

形質転換やファージによる形質導入で耐性プラスミドの伝達

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武田薬品工業株式会社が、昭和55年発行の実験治療に掲載した。シリーズ「臨床細菌学の進歩」のまとめ からの引用図


知っているようで知らない薬の知識

食べ物や飲み物が薬の吸収をじゃまする

牛乳(Ca,Mg)と薬(ミネラルと結合しやすい薬)とが結合すると水にとけにくくなり小腸の粘膜を通過できず、血液中にとりこまれず、効きめが発揮できなくなる。

グレープフルーツジュース(フラノクマリル)と薬(高血圧、心臓病など)の相性が悪いと薬の血中濃度が急激に上がり、血圧が下がりすぎて危険。

納豆 + 抗血栓約(ワーファリン)  
    効果が下がり血栓ができやすくなる



薬の正しい使い方、飲み方
薬ごとに吸収速度や作用時間の長さなど考慮して使い分けられています。
特に錠剤やカプセル剤には「いつ、どこでとけるか」が厳密に設計されています。

食前、食後、食間の正しい時間帯は?

食前は食事を始める60~30分前に飲む
  空腹時に効果が高まる薬に多い
食後は30分以内
    空腹で飲むと胃が荒れる薬に多い、効果がゆっくりあらわれる
食間は、食後2時間をめやすにします

飲み忘れた時に2回分を飲まないように!
 2回分まとめて飲むと薬の血中濃度が上がり、危険な副作用をまねくことがあります。

大人の薬を子供に飲ませないように!
 薬の世界では15才から大人になります。
 子供の体は未発達で、薬を分解し、外に出す機能が低い。
 脳も完成しきっていないため脳で作用する薬は危険です。
小児用の薬と大人用の薬は分量だけでなく成分も異なることがあります。


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医は仁術の特別展より引用

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