院長ブログ

工場見学(日本酒)

投稿日:2013.02.22
加古川・高砂市のツトウ歯科医院です。ブログを見て頂き、ありがとうございます。

 
私は全くお酒が飲めません! 歯科医師会の新年会などの席で形式的な乾杯をする時ぐらい、少し口に含ませます。というのはすぐに赤面になり、すぐにもどし、体質的にうけつけない体なのです。
患者さんに聞きますと「製造工程や理屈などどうでもいい、楽しく飲めたらいいや」「飲み方や銘柄にこだわらないわ」「職業上、お客さんとお相手するのでいろんな本を読んで詳しいですよ」「インターネットを見れば色々な情報がわかるから、地酒を飲んだ感想など書いたらいいやん」などいろいろ言われました。何も知らない私が酒のブログを書くなんてとんでもないことで、焦点が定まらず、非常に困り果てました。今回は満足できないまま締切日となりました。(・c・;)





製造方法

1. 精米から蒸し

精米の目的は香りや味に悪影響を与える玄米の外側の部分を削り落とすことであり、残った白米の割合で特定名称が決められています。

精米歩合
純米酒系
本醸造酒系
規定なし

70%以下

60%以下

50%以下
純米酒

 
純米吟醸酒

純米大吟醸酒
 
本醸造酒

吟醸酒

大吟醸酒
精米歩合
 原料米の残った割合
60%精米率
 削り取った割合
40%



2. 製麹  麹(こうじ)

麹を造るには冷却した蒸米に種麹をまき、約30℃の麹室へ移し麹菌を繁殖させます。麹菌のつくり出す酵素がデンプンを糖分(ブドウ糖)に変化させるのです。
昔から「一麹、二?、三造り」といわれ、麹の出来が酒の質を左右します。



3. 酒母  ?(もと)

酒母造りとは、糖分をアルコールと炭酸ガスに変換させる微生物である酵母を培養する工程を指します。
完成した麹を酵母、水、蒸米、乳酸(雑菌の増殖を防ぐため)と共にタンクに仕込み、約14日で酒母を醸します。速醸?といい、今日の主流となっていますが、昔は一ヶ月の手作業を経て、乳酸の自然発酵を待つ生?が一般的でした
   
生?系酒母-濃醇な酒質が得られます  (菊正宗)
速醸系酒母-淡麗な酒質が得られます

4. 醪(もろみ)

酒母と麹、蒸米、水をタンクに仕込み、麹による蒸米の溶解糖化と酵母によるアルコール発酵が同時に進む工程が醪です。
仕込みは通常3回にわけられ、三段仕込みと称しています。仕込まれた醪は泡が立つようになり、この泡の状態で発酵の経過を確認するのです。約一ヶ月じっくり発酵が進められます。



5. 搾りから瓶詰め

 太陽酒造の槽搾り
出来上がった醪を酒粕と液体にわけるために搾ることを上槽といいます。
・槽による絞り
 槽とよばれる昔ながらの搾り機を使用した手法
 酒袋に醪を詰めて槽の中に敷き詰めて上からプレスして搾ります。
・袋吊り 酒袋の首の部分を縛ってぶら下げ、自然にしたたり落ちる
 部分だけ集める手法。
・自動圧搾機による搾り





成分

アルコール分

日本酒度 比重を示す指標で、(+)になるほど糖分が少なく(-)になるほど糖分が多い

酸度 酸度が高いと味が濃く辛口になる。

アミノ酸度 多ければ旨味の多い酒、少なければ淡いタイプといえる。

酒の比重はアルコール分によっても大きく変わってしまうので、アルコール分が同じくらいの酒同士でないと日本酒度で糖分の多少の比較はできません。
また、酸味があるとその分、舌に感じる甘みが隠されてしまうため日本酒の甘口、辛口は糖分と酸のバランスで決まります。





温度で変わるお酒の顔

お酒が舌の温度と同じくらいの時に最も強く味を感じます。香りは温度が高いと豊かに、低いと全体的におとなしくなり、揮発しやすさが香りの成分によって異なるため、全体的なバランスも変わっていきます。



水の硬度は日本酒の味わいに大きく影響を与えます。

軟水で仕込むと軽くきれいな味わい、甘口の味わい  -京都伏見の酒
硬水で仕込むと酸が強めでキリッとした辛口の味わい -灘の宮水で仕込まれる酒



日本酒の割り方もいろいろあります。





日本酒を搾った後に残る酒かすの魅力

浜福鶴へ見学にいきましたところ、ためしてガッテンで報道されました酒かすについての掲示がありました。

悪玉LDLコレステロールの値を下げたり、お通じを改善してくれるパワーを秘めていることが書かれていました。

また、2月14日の神戸新聞によりますと、酒かすに体内で消化されない食物繊維が含まれており、腸で余分な脂を吸収して体外に出すことでコレステロール値を下げ、肥満対策に効果がある。

酒かすを加熱しアルコール分が抜けても効果は変わらないという。食物繊維が腸内を整え、肌の美容効果が期待できる上、アミノ酸は体も温めるという。

けっしてかすではないのだ!




おまけ1
江井ヶ嶋酒造の見学で、珍しいものを見せて頂きました。




明治時代のものがまだ存在しており、生産量の長者番付では頭取だったのだ!



おまけ2
昔ながらの酒造りが頑固に進められている太陽酒造




写真は見学させて頂いた浜福鶴銘醸、菊正宗酒造、江井ヶ嶋酒造、太陽酒造で撮影したものです。









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