摂食嚥下障害

コロナの影響で3月に続き4月の講習会はすべて中止となりました(泣)
2月の講習会ですが、高砂市のツトウ歯科院長ブログを熱心に見て頂いている皆様に、特に認識してほしい内容を報告します。

2月11日 加古川市 摂食嚥下障害への対応(舘村先生)

歯科医療関係者だけでなく介護関係職員も来場していたことから興味を引くわかりやすい内容もありました。

2030年予測
・大衆超高齢社会
・50歳以上人口がピークとなる
・75歳以上が2000万人

戦後まもなくの医療
・50歳で死ぬ医療
・一生の終わり近くの/ある一時期に/一つの疾患を持つ
・治るか死ぬか
・医療の目標:疾患治療

現代の高齢者
・90歳で死ぬ
・一生で/何度も/複数の疾患を持つ
・完治せず生きる
・医療の目標:疾患治療→支える医療

口から食べていますよね。もし口から栄養が摂取できなくなりPEG(胃瘻)TPN(高カロリー輸液) NGチューブ(経鼻胃栄養チューブ)などの非経口的摂取法になると多くの問題が生じてきます。流動性の食物の長期間の経管摂取では、腸管を速く通過するため当初は下痢を生じ、その後に腸管への負荷がないため腸が萎縮することで便秘となります。
同時に腸壁の繊毛も萎縮することで栄養摂取率の低下や低Na結晶になる傾向があります。

経口摂取への移行が難しいとされる理由は、気道の安全性を確保して経口摂取させることが困難であるからです。
NGチューブを留置されていると咽頭の感覚が鈍くなり、唾液の喉頭侵入は防止できず、厳密に非経口摂取したとしても誤嚥性肺炎を防止できるわけではないのです。
高齢化することに伴う嚥下反射の低下や喉頭咽頭運動の問題、非経口摂取を継続することに伴う廃用性変化を考慮しつつ対応することが必要と考えられます。

コマーシャルなどで歯垢(デンタルプラーク)と言う単語を耳にしたことがあると思いますが、何者か理解していますか?

1.組成
・微生物70〜80% (1グラム中に1011条個の細菌)
・気質10〜20% (菌体外多糖 糖タンパク)

2.性質
・粘着性:歯の表面だけでなくどこにでも付着する うがいでは取れない
・酸産生:カルシウム成分(歯質)を溶解する

3.口腔疾患(虫歯、歯周病)の直接的原因
・誤嚥性肺炎の原因

舌苔(デンタルプラーク)が除去されていない人は味が分かりにくくなる!

食物の味は水溶性の化学物質であるため、唾液に溶けて舌の表面の味蕾に到達して味がわかるのです。分厚く沈着した舌苔があると感受性は低下しますし、さらにプラークの細菌が産生した酸のため「すっぱい」「苦い」味になります
(舌苔写真は、T&Kの許可を得ています)



筋力をどの程度使うとどれほど増強されるかという実験
(人の口のかむ力での測定)
最大に出せる筋力を100%として示した模式図です。一般に日常生活で使う筋力は20〜30%で、この範囲での筋活動では筋力は低下も増強もしません。約50%程度まで筋肉を使うと、使った筋力に応じて筋力は増強されます。
50%以上使っても筋力の増加率は変わらない。20%程度以下の筋力であると、使っていても筋力は減少し、廃用性変化に陥ります。
このことから好ましいのは、30%から50%までのかむ力を必要とするような食事で、けっして硬い食物ばかりのメニューではいけないことがわかります。

2月13日 加古川市 医療保険研修会
日常の診療(口腔機能低下、歯周病など)で症例を提示しながら点数算定も含めた内容でした。

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